筋電図

筋電図の進め方⑱:足底神経

まとめ

唯一の順行性SNAP

足根管症候群

おそらくほとんどの人がやったことのない検査かと思います。

臨床的にこの神経を調べるのは足根管症候群を疑うときです。

足根管症候群は手根管症候群の足首versionで、内・外側足底神経(脛骨神経SNAP)が内顆-踵骨を結ぶ内側支帯で絞扼される病気です。

症状としては『カカト』以外の足底部の感覚障害です。(踵骨部は腓腹神経支配)

唯一の例外

内・外側足底神経SNAPはSNAPの内、唯一順行法で調べるSNAPです

おさらいですが神経細胞体⇒軸索末端方向を順行、軸索末端⇒神経細胞体方向は逆行となります。感覚神経は遠位に細胞体があり、近位に向けて軸索を伸ばしています(末梢で感じてその刺激を中枢・脳に伝えるため)。

多くのSNAPは遠位に記録電極を置き、近位で刺激することで逆行性にSNAPを導出しています。そっちのほうがAmplitudeが大きい傾向にあるからです。

でも内・外側足底神経は遠位に刺激電極を置き、近位(内顆)でSNAPを測定する、唯一の順行性SNAPなので注意してください。

神経伝導検査

それぞれ

記録電極:内顆後方

基準電極:記録電極の3㎝近位

刺激電極:内側は拇趾-示趾間より5㎝近位、外側は環趾―小趾間より5㎝近位。

に電極を配置します。

SNAPでは最小潜時≒速度なので40m/s以下で異常となり、足根管症候群と診断します。ただし糖尿病などの他の末梢神経障害を否定するために腓腹神経も測定することはお忘れなく。

以上です。またお願いします。

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