検査

筋電図:脱髄と伝導ブロック(Conductin Block)

まとめ

脱髄だけで筋力低下は無い

伝導ブロックで筋力低下

脱髄と伝導ブロック(Conduction Block)は似ているようで全く違う病態です。でも詳しく説明しているサイトはあまりありません。少しでも分かりやすく説明出来るように頑張ります。

脱髄≒堤防決壊

私は神経は川そのもの、流れる水は電気、伝導速度は流速、髄鞘は堤防と考えています。

脱髄は堤防である髄鞘が傷つく⇒堤防決壊、水(電気)が漏れる事イメージです。

そのため堤防が決壊すると川を流れる水の流量が減る⇒流速低下⇒伝導速度低下となります。そして流量つまり水量が減るので水量低下⇒流れる電気減る⇒二次的伝導ブロックも起きて脱力が起きます(後述)。

ここがすごく重要。実は純粋な脱髄疾患では筋力低下は一切起きません。それこそギランバレーなどの筋力低下認める有名な疾患でも、二次的な伝導ブロックが起きて初めて筋力低下をきたします

脱髄ってそんなに影響ない

そもそも脱髄では神経伝導速度が下がりますが、実は人体への影響はすごく少ないのです。それは計算でも証明できます。

例えば正中神経の伝導速度が正常の60m/sから30m/sに半減したとします。

でも正中神経の長さってたかだか60㎝くらいです。

伝導速度が60m/s⇒30m/sになってもそれは伝わる時間が0.01秒⇒0.02秒になるだけ、多分普通の人間はこの0.01秒の差は気づきません。(余談ですが人間の反射神経の限界は0.1秒です。そのため100m走などのフライングは0.1秒以下と決められています。)

脱髄による伝導速度低下は実際の伝達時間を計算してみると影響は少なく、自覚症状は感覚低下やシビレなどに留まります。脱髄の次、続発的に伝導ブロック起きて初めて筋力低下などの症状を認めます

伝導ブロック≒ダム

神経は川、電機は流れる水と言いました。伝導ブロックはダムによって川がせき止められるように、川(神経)に流れる水(電気)の流量が著減する現象です。そのため末梢の筋肉、個人的イメージは海、に流れる水の量は減るので海(筋)への水量低下⇒筋肉への電気刺激が減る⇒筋力低下に至ります。有名なダムとしては絞扼性障害などの手根管症候群や肘部管症候群があげられます。

伝導ブロックの一つの指標として近位刺激と比べて遠位刺激で、Amplitudeが半減すると伝導ブロックとして扱います(肘部管症候群などでは20%低下)。

 

さて少~し話を戻しますが脱髄は何故伝導ブロックを二次的に誘発するか。それも川の話しです。

先ほど脱髄≒堤防決壊と説明しました。堤防が決壊すると水が川から漏れる⇒流れる水の量も減る⇒海(筋肉)に注ぐ水(電気)も減る⇒筋力低下が起きるからです。このように伝導ブロックが起きて初めて症状が顕在化しますのでご注意ください。

脱髄と伝導ブロックは分かりにくい2つですがこのように整理すれば理解が深まるのではないでしょうか。

以上です。またお願いします。

励みになりますので、よければ投票お願いします⇩⇩(どれでも大丈夫です)

にほんブログ村 その他スポーツブログ 水泳へ    にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ にほんブログ村 為替ブログへ 

リンク:筋電図関連の記事一覧