筋電図ではよく調べる、というより調べられる神経・筋肉は案外少ないです。そのため大体のレギュラーメンバーは決まっています。今回はそれらをザックリと記載していこうかと思います。運動神経はM、感覚神経はS、F波はFと表記します。
神経伝導検査
・頭部:顔面神経(M)これだけw
・上肢:正中神経(M/S)尺骨神経(M/S/F)橈骨神経(M/S)腋窩神経(M)筋皮神経(M/S)
・下肢:脛骨神経(M/F)腓骨神経(M/S)腓腹神経(S)足底神経(S)大腿神経(M)
メジャーどころは太字の神経ですね。
下肢の方が選択肢は少ないです。また末梢神経障害などは上肢より下肢で強いので、導出不可になることは多々あり検査結果が正しく出ない(これはこれで正しい)こともありますのでご注意ください
また理論上F波は全ての神経で認めますが、実際に出現率が高率・安定しているのは尺骨神経・脛骨神経です。ちなみに出現率は左右差が重要です。個人によって全然違うからです。またCMAPの測定をちんたらして、多数電気刺激すると賦活化され出現率がアップします。
針筋電図
以下の筋肉を調べることが多いですね。
顔面:眼輪筋/口輪筋(ENoGが出なかった時)、咬筋(個人的にALSで調べる)
頸部:胸鎖乳突筋、僧帽筋上部、傍脊柱起立筋群
上肢:正中神経(APB、PT)尺骨神経(FDI、FCU)橈骨神経(EIP、ECR、Triceps)腋窩神経(Deltoid、T.minor)筋皮神経(Biceps)
背部:大小菱形筋(C5からのみ支配されている非常に重要な筋)、傍脊柱起立筋群
臀部:中殿筋
下肢:脛骨神経(Gastro)腓骨神経(TA、PB、Biceps short head)大腿神経(Quad)
太字がメジャーな筋です。それ以外は検査結果見ながら決めていきます。なのでどれくらいの神経や筋を調べるかは場当たり的に決めています。
以上です。またお願いします。
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