感度:除外診断
特異度:確定診断
感度・特異度
統計学、特に医学統計ではこの感度・特異度が非常に重要です。
これは検査を行った時の精度みたいなものです。以下の表(A~D)は検査および病気の陽性・陰性の組み合わせです。
検査 | |||
陽性 | 陰性 | ||
病気 | 陽性 | A | B |
陰性 | C | D |
このうち感度・特異度は
感度:上図A(A/A+B)。病気の人を、しっかり病気(陽性)と識別する。
特異度:上図D(D/C+D)。病気じゃない人を、しっかり病気じゃない(陰性)と識別する。ことです。
となります。ちなみにBは偽陰性、Cは偽陽性も言います。
感度高い:除外診断
特異度高い:確定診断
ここからが非常に重要。
感度の高い検査は検査が陰性であることが重要です。
何故なら感度が高い。
⇒病気をしっかりキャッチできる。
⇒逆に検査陰性ならばその病気である確率は下がる。
⇒除外診断(スクリーニング)にもってこいなのです。
そのため感度の高い検査は健康診断などで用いられています(γGTPや尿検査など)。また少しマニアックですが血栓ができると上がる『D-dimer』という採血項目があります。これは深部血栓やがん、大動脈瘤などで簡単に上がります。非常に感度が高い検査項目です。なので逆にD-dimerが陰性だと上記の疾患を除外することが可能となり非常に有意義な検査となります。
もう一度言いますが感度の高い検査は陰性であることに意味があるのです。
一方特異度が高い検査は陽性であることが重要です。
特異度が高い⇒
病気じゃない人はしっかり除ける
⇒逆に検査陽性ならその病気である確率が上がる
⇒確定診断に用います。
例えばコロナウイルスで有名になったPCRはこの特異度が高いので、陽性なら確定診断とみなします。でも陰性だからと言って除外診断には使えない、陰性は意味が無いとは言わないが低いです。
ここら辺は医学生・医師でも間違えやすいので気を付けてください。
すこし堅い話でしたがこれくらいで。
以上です。またお願いします。
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