医学雑談

レバ刺しが禁止になった医学的理由

レバ刺しを食べるまで、レバーは大嫌いでした。

なんとも言えない味、グシャっとした触感。苦手でした。

そんな時に出会ったのがレバ刺し。レバーってかすかに甘くて、こんなに美味しんだと感動しました。それ以来普通のレバーもなんだか食べられるようになりました。なので今はレバ刺しが禁止となってしまい残念です。まぁ~食中毒で死者が出たので致し方ないです。

 

☆原因は腸内細菌☆

医学的に見てレバ刺しは狂気の沙汰です。頭おかしいです。基本的に何かを生で食べる、特に内臓の生食は自殺行為です。細菌・ウイルスなどの感染症の危険性がかなり高いからです。内臓は多種多用の腸内細菌が住んでおり、それらの中には有毒なものがたくさんいます。生食はそれらをノーガードで体内に取り込む危険な行為です。

☆肝臓へと細菌が移動☆

レバ刺しがなぜ危険なのか。そのカギは胆道にあります。レバー=肝臓は消化液として胆汁を作り出します。この胆汁は胆道を通って腸に分泌されます。しかし一部の腸内細菌は腸⇒胆道を逆流して肝臓まで到達し、結果として肝臓が細菌に汚染されてしまいます。この胆道のみをレバ刺しから除去できれば良いのですが、あまりにも胆道は小さいので技術的に不可能です。結果生きたウシの腸内細菌を摂取し、食中毒になります。

 

☆O157の恐怖☆

レバ刺しによる食中毒で多いのが、O157、一時期社会問題になった腸管出血性大腸菌です。子供や老人などの免疫の弱い患者では重症化し最悪死にます。レバ刺しが禁止となったきっかけの事件も、原因はO157です。

ちなみにO157の死因は脱水よりも腎不全、溶血性尿毒症です。毒素で壊れた赤血球によって腎臓の血管が詰まります。命の危険があり、緊急透析するしか治療はないです。放っておいたら間違いなく死にます。

でもO157自体は過熱に比較的弱く、中心部まで火を通せば死にます。でも火を通したらもはやレバ刺しではありません。一部の低温調理したレバ刺し、というかタタキ?なら多少安全です。でも味もやや劣り、食中毒の可能性もあるので、あまりおススメしません。食べても自己責任ですね。

☆レバ刺し禁止の恩恵☆

でもレバ刺し禁止の効果は絶大でした。禁止以後食中毒患者激減しました。ただし、ある感染症が代わりに激増しました。E型肝炎です。なんでこんな事が起きたのか?それはウシのレバ刺しは禁止されたが、ブタは禁止されていなかったためです。

みんながブタのレバ刺しを食べ始めました。ブタは火を通すと一般的に理解が広まっていると思っていたので、何考えてんねん、という感じです。当たり前ですがブタレバ刺しも禁止になりました。そして当然のようにE型肝炎は激減しました。チャンチャン♪

 

レバ刺しは確かに美味しいですが、命には代えられません。この世にはもっとうまい物もありますので。自制心が大事ですね。

ではまたお願いします。

関連記事:https://drsashimi.com/生:牛は良くて、ブタ・トリはダメ

 

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