良くて7%以下
現実的には1.6%
精度≒陽性的中率
ここでの精度というのは『陽性的中率』を表します。
陽性的中率とは検査で陽性となった人の中で、何人が本当に病人かっという割合であり、別名『真の陽性率』です。まぁ~簡単に言うと検査の正しい検出力・検出精度みたいなものです。
でもこの陽性的中率には①有病率②感度特異度がすごーーーく重要・影響大です。昨今のコロナPCRでは何も知らないコメンテーターや学者(学者といっても統計学知らないアホはたくさんいます)がビービー言っていますが、間違ってはいないが合ってもいないこと言っていますのでここで整理します。
まずは言葉の説明から。
①有病率:ある集団で特定の病気を何人が今持っているかを表します。例えば100人中5人がコロナならコロナの有病率は5%となります。これはイメージつきやすいと思います。
②感度特異度:これは少しややこしい。検査の能力を表します。
感度:病人を、正しく病気(陽性)と識別する。
特異度:病人じゃない人を、正しく病気じゃない(陰性)と識別する。
(おまけ:一般的に感度の高い検査は除外診断(スクリーニング)、特異度の高い検査は確定診断に用います。なので感度の高い検査は健康診断など、病気の人を拾い上げるために用います。一方特異度の高い検査は病気と概ね分かっている場合の決定打となる検査です。)
さて今話題のPCRは感度と特異度はどうか?
感度に関してかなり低く、50-70%程度の検査です。やはり検査検体(鼻から綿棒ぐりぐり)がダメな場合が多い・ウイルス量が少ない時があるからです。一方特異度は95~99%と高いです。(ぶっきゃけ患者を拾い上げるスクリーニング検査としては不適格・ゴミレベル)
陽性的中率≒7%
では今回のコロナの有病率、PCRの感度特異度から陽性的中率を計算してみましょう。
仮定として人口を100万人、有病率を0.1%(抗体検査結果より)、PCRの感度を70%、特異度を99%とします。かなり有病率をオーバーに見積もり、かつ、感度特異度を最善化しています。特異度99%なんてこの世に存在しないほどのスーパーミラクル検査ですがw。
んで計算すると、、、
①病人でPCR陽性:700人(患者)
②病人なのにPCR陰性:300人(見逃された患者)
③健常人でPCR陰性:989100人(健常人)
④健常人なのにPCR陽性:9900人(冤罪)
冒頭で陽性的中率はPCR陽性の内の病人の割合と述べましたので、陽性的中率は①÷(①+④)となります。計算すると700÷(700+9900)=6.6%となります。
ちなみに現実的には感度60%、特異度95%くらいですので、計算しなおすと陽性的中率は1.6%となります。かなり衝撃的な数値です。
つまりテレビや野党が調べろ調べろとギャーギャー言っているPCRなんて、この程度の検査なのです。
また最も重要なのが本当の陽性者①に比べて14倍、最悪で60倍の冤罪者④を産み出すことです。そのため現状のPCRは非常に慎重に行わなければ、医療崩壊や差別を助長する検査なのです。
補足ですが陽性的中率を高めるにはその算出方法上、有病率⇧、感度特異度⇧となる必要があります。なので有病率の高い欧米や集団(発熱・咳などの症状がある人)ではPCRの有効性は高まります。諸外国や発熱外来に来る人が検査をするのは一定の根拠があります。
でも有病率の低い日本で、こんな検査を国民全体に広く積極的に進め、冤罪者を産み出すPCRをする意味は無いです。医療崩壊待ったなしです。
PCR検査の安易な使用を抑え、クラスター、つまり有病率の高い集団に絞って行っている今の日本の作戦は統計学的に正しいです。改めて専門家会議の方々は正しいことをしていると実感しました。
以上です。ありがとうございました。
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