医学雑談

アニサキス 魚はみんな持っている

私は刺身が大好きです。寿司も好き、つまりは生魚が好きなのです。生魚の文化は世界的にかなり珍しく、日本・韓国・一部の地域くらいですかね。そもそも火が発明され、ナマのまま食べる必要が無いのに食べていること自体おかしいんです(すんません<m(__)m>)。

さてそんな刺身・寿司好きが避けては通れないのが『食中毒』。今回は私もなったアニサキスのことを書いていきます。

☆魚≒アニサキス持ち☆

まずは寄生虫の中間宿主、最終宿主の話をします。以前の記事より以下一部転用です。

実は寄生虫は寄生する相手をランク付けしています。たまたま寄生する中間宿主と、決して別れられない最終宿主がいます。中間宿主はほぼ誰でも良いです、でも最終宿主は決まっています。

まぁ~火遊びと本命みたいな(不謹慎)。

最終宿主の定義は、その生物で寄生虫が交尾・産卵がすることを意味します。交尾・産卵⇒種の存続に直結するので、最終宿主は非常に重要です。寄生虫も死なれては困るので、最終宿主をいじめません。一方中間宿主はどーでもいいモブキャラなので最悪死んでもかまいません。逆に弱って最終宿主に食べられたら良いのに、くらいです。壮絶な格差社会です。

さてアニサキスの最終宿主はクジラやイルカです。そこで産まれた卵は糞とともに海中へ放出されます。その糞を、オキアミという小エビが食べ感染します。でこのオキアミは食物連鎖のほぼ最下層に位置し、多くの魚のエサになります。そのため魚はオキアミからアニサキスをもらいやすいのです。

ただしオキアミを食べたら、全ての魚が感染するわけではありません。好き嫌いがあるのです。よく感染原因となる魚介類はサバ・イカ・サケ・タラですね。でもこれらの消費量が多い⇒感染者数が多いのも影響しています。基本的に全ての魚はアニサキス持ち、くらいの意識で良いと思います

アニサキスは基本的に消化管(胃・腸)にいます。でも一部は筋肉にいます。さらに重要なのが消化管⇒筋肉へのアニサキスの移動です。民族大移動みたいなもの。魚の鮮度が落ちると、まず消化管から腐り始めます。腸内細菌がいっぱいいるので。

アニサキスもそんな腐った腸管に居たくないので、筋肉へ逃げていきます。この筋肉こそ、まさに刺身・寿司ネタです。なのでアニサキス発生には魚の鮮度がかなり影響しています。

激烈な腹痛

アニサキスを摂取すると、まず胃もたれ・不快感を訴えます。その後激烈、七転八倒の腹痛が発生します。これは胃酸に触れたアニサキスが、胃酸から逃げるために胃の壁、胃壁に侵入・刺さるからです。

でも痛みの原因は刺さった痛みでは無く、そこでアレルギー反応が起きるためです。

なので他の病気の腹痛と違って、お腹が硬くなる筋性防御・板状硬は軽度です。(筋性防御・板状硬:痛すぎて腹筋が硬く締まる事。消化管に穴があく穿孔などで起き、医学的に最も重要・緊急の症状)。でもアニサキス性腹痛の最大の特徴は、内視鏡でアニサキスをピンっと取ると嘘のように良くなります。魔法使ったみたいに。

過激派・穏健派

アニサキス界も一筋縄ではいかず、派閥があります。過激派と穏健派です。

過激派はアニサキスシンプレクスと言われる種類のアニサキスです。こいつらはまぁ〜、食中毒起こす起こす。一方穏健派はアニサキス・ピグレフィー。胃に優しい奴らです。

この過激派と穏健派は住んでいる場所も違い、過激派は主に太平洋側、穏健派日本海~東シナ海に多く生息しています。九州地方でイカの踊り食いや生サバの文化が根付いているのも、この影響かもしれません。

食中毒回避術

何よりも『生で食べない』に尽きます(分かっちゃいるが・・・)。

寄生虫なので加熱や冷凍に弱いです。60度1分か、-20℃で24時間です。日本の冷凍庫はー18℃以下が製品基準なので、家庭用冷凍庫でも効果はあります。ただし機種によっては不十分なので、やはり加熱する方が手っ取り早いと思います。

ただどうしても生魚食べたい人は、アニサキスに感染したら大人しく病院に行きましょう。内視鏡で比較的早く治るので。

以上です、またお願いします。

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